侍戦隊シンケンジャーが予想外に面白かった件について

先日最終回を迎えた戦隊物、「侍戦隊シンケンジャー」。
これがねー、もうねー、ほんっと!面白かった!!!!
正直、戦隊物にはまったく触手が動いてなかったんだけど、一度見始めたらあとは最終回までノンストップではまってました…
特に、年が明けてから最終回までの欝展開がすごすぎた。
なんで毎週日曜日早朝からこんなくらい気持ちにさせてくれるんだ、というような話の連続、でも目が離せない、このジレンマ!そして最終回の爽快感!!
思ってたよりガチで見てたママ友も多かったみたいで、1月入ってから園でママ友に会うたびに「シンケンジャーって見てた?なんかすごい事になってるんだけど!」みたいな話題を振られる事がすごく多かったwww

なんか、はじまったときは、すごい色物戦隊だなぁ、としか思ってなかったわけです。
だってさー、顔に「火」とか「水」とか描いてあるんだから。どっからどう見てもかっこ悪いことこの上ない。
こどもがみてたので見てみた、というママ友の話だと、
「携帯から筆が飛び出してくるw」
「その筆で空中に字を描くとそれがお面になって変身するwww」
「あの番組は色々突っ込みどころがありすぎてみてて面白い、お笑い的な意味でwwww」
ということだったので、ついつい気になってみてみたんですよ、私も。
そうしたら、予想外。

まず、戦隊物=5人は仲間!侍5人が集まって戦う!のかと思ってたら、「殿(赤)と家臣(青・緑・黄・桃)」という構図が予想外。徒競走ですら全員で手を繋いでゴールとかいう逸話があるぐらい「平均化」に重きが置かれているご時勢に、あえての主従関係。
そうはいっても、実際には仲間として仲良くしているかと思いきや、「殿」は思いっきり上座で一段高いところにあぐらかいて座っていて、その他4人は畳みに座布団で正座という眼に見えてわかる身分の差。OPでも、殿の前で4人はひざまづいてます。
ちなみに戦いで名乗り上げるときも、「シンケンレッド、しばたける!」という名乗りの後は、「おなじくブルー!」「おなじくグリーン!」というその他大勢扱い。その後の決めポーズでも、殿一人が口上を述べている間は、4人は片膝ついて待ってるの。あと必殺技も、殿がもってる大きい剣にその他4人がアイテムを載せていって殿一人がご活躍という構図。
すごい、すごすぎる。ここまで赤が優遇されてていいのか、というか、この構図は子供番組的に許されるのか?
ちなみに殿は超ツンツンしてた。で、たまにハブにされてたりしました。具体的には、巨大化するときに一人だけ余ってたりしてた。その時の決め台詞は一人で巨大ロボの周囲を飛びながら「俺、余ってるだろ!」
かわいいよ、殿かわいいよ!

イカなイメージの外道衆、骨のシタリ

そして敵の組織もすごい。「この世」と「あの世」の境目、三途の川に生きる「外道衆」という輩が、三途の川を悲しみで溢れさせるために「この世」で悪事を働いて、そのメインキャラの一人が「薄皮太夫」。お色気担当の女性悪役かとおもったら、外道に落ちた理由とかがすごすぎた。
江戸時代?に花魁だったんだけど、自分の客であった男が結婚すると知り、結婚式に乗り込んで自分が好きだった男もろともその場に火を放ち、男を胸に抱いたまま外道に落ちる。人を焼きはなった花魁は、外道「薄皮太夫」となり、好きだった男は三味線に形を変えて、常に抱えたまま爪弾いているという…
裏設定でこうなっている、とかじゃなくて、わりとその辺もきっちり描写してて、ラストまでその設定がしっかり生きてました。
なにこのメロドラマ、なにこの切ないお話。ていうか、お母さんは「オイランってなあに?どうして好き同士だったのに別の人と結婚したの?」と聞かれて上手に答える自信がありません。これは本当に朝7時半からやっている番組なのか。

あと、途中から加わったメンバーがすごすぎる。
侍じゃなくて寿司屋。
携帯電話が筆じゃなくて寿司に変わる。その名も「スシチェンジャー」。
5人は「一筆奏上!」といって変身するんだけど、寿司屋は「一貫献上!」といって寿司を握るポーズで変身する。
持っている刀が魚の形。その名も「シンケンサカナマル」。
……これだけ全力でお笑い設定を貫いているキャラを、メインキャラクターに混ぜて本当にいいのか心配になるぐらい、設定がふざけすぎてた…

そんな感じで、笑いにシリアスに時代錯誤設定にと、あまりにも色々とごった煮なんだけど、続けてみてるとこれが癖になってきた。シナリオが毎回面白いのと、ギャグセンスが半端ない。シリアスなストーリー展開にゲラゲラ笑える面白さがうまいぐあいに混じってて、見てて面白かった!
そして、最初は「ええー、これありなの!?」と思っていた主従関係も、「敵の大将を倒すための封印の文字が使える=殿」と、「殿を命がけで守ることが使命の家臣」という関係性がハッキリしてきた上で、殿が他の4人に命をかけて守られることへの葛藤や責任感の重さを感じたりする姿が描かれて、物語に深みを増していました。お笑い担当だけかと思っていた寿司屋も、「侍じゃない」と差別されながらも、従来の侍にはない力で戦い方を発展させたり、主従関係ではない部分で殿を支える(殿と寿司屋は幼馴染だった)という大事な部分を担ってきたりして…「主従関係」があるために発生する人間関係が色々絡み合った話が多くて、見ごたえがありました!
最終話近くは、ひたすら殿が悶々となやんだりやさぐれたりしているのが見ていて辛かったけど、その分最終回の爽快感はたまらない物があったし…
実に面白い!力いっぱいオススメしたいです!
今やってる映画も当然のように見に行きましたwwwもう一度見に行きたいと思えるぐらい面白かったー!
ちなみに、4月にはT美さんにチケットをとってもらって、シンケンジャーライブを見に行くのです!シンケンジャーショーの後に座談会があるので、生殿を!目の前で!見られる!(*´д`*)フハー!前から2列目なので、すごい楽しみ…!
そして3月には、最初の頃の数話を見ていないので、藍ねー達と集まって上映会する予定です。

しかし、まさか戦隊物にここまではまる日がくるとは思わなかった…
仮面ライダー電王プリキュアに加えてライダーシリーズを見始めたのに、今ではニチアサキッズタイムをフル視聴ですよ。
今日からは新戦隊物だけど、ここまではまれるのかなー…
娘はわりとあっさり乗り換えしてて「ゴセイジャーは強いんだよ、ジュウゾウをたおしちゃうからね!」とかノリノリです(´・ω・`)
お母さんは正直まだシンケンジャーに心が残りすぎてて、新戦隊には気持ちがついていけない感じだ…